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[読書]蝶々の纏足・風葬の教室 

山田詠美の中篇三作が収められた一冊。
味のある登場人物たちが織り成す、独特の雰囲気をまとったストーリー。
これまでに山田詠美作品は何冊か読んだが、本書の三篇は、著者のもつ一流の技が際立っている。

幼少時代から大人になっていく課程で生まれる、よく考えれば気になる感覚を描くのがとにかくうまい。
まるで、刺さったトゲに気づいてしまった時のように、一旦気づくと気になって仕方がないといった感覚だ。
特に学生時代、即ち思春期における感覚は独特。
そして、それらの感覚は大人になると大抵忘れてしまっているのだけど、山田詠美の本を開けばそんな感覚を思い出させてくれる、という点が売れっ子の理由であるように思う。

収録の三篇は、日本のどこかにありそうな学校や家庭が舞台になっており、そこで生活するちょっと変わった子供たちが中心になっている。
どこかの教室で繰り広げられていそうだなーなんて、シーンを想像することが容易な点も、読者を飽きさせない技なのだろう。
子供たちの語り口で物語が展開していくが、そのちょっぴり変わった部分を情感豊かに描くと、ある種サスペンスのように読めてしまう。
サスペンスは非日常、でも舞台は身近、という相反する要素を混ぜ込むさじ加減がとても巧い。

本書に収録されている三篇の中でも、私は特に「風葬の教室」が印象的だった。
懐かしい感覚を覚えながらも、ネガティブな次の3点を再認識させられたのだった。
・子供ならではの無邪気な残酷さ
・村社会としての教室と、その中にうずまく恐さ
・子供達にとっては教室が社会そのものであり、唯一のもの

子供の持つ豊かな感受性を描きながら、各短編のオチは変化球。
読者も様々な感情に揺さぶられながら飽きることなく読むことができる。
短編集を求めている方には、オススメの一冊。


蝶々の纏足・風葬の教室 (新潮文庫)
山田 詠美
新潮社
売り上げランキング: 93430

  • [2008/11/07 17:05]
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コメント

たまに遊びに来ます。継続して日記凄いですね。僕も努力しないと・・・。ここのところ寒くなってきたので体に気をつけて下さい。またよらせて頂きます。

昭夫さん、こんにちは。

自分用のメモも兼ねつつ、文章を書く癖をつけるという目的があるので続いているのだと思います。
更新頻度にはむらがありますけど。。

また見に来ていただければ幸いです。

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