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[読書]凍 

冬にこそ読みたい、身も心も凍り付くような雪山の極寒体験。
壮絶な登山劇と、生涯にわたって山と向かい合うストイックな姿勢に感嘆させられる。

本書の主人公は、登山家の山野井泰史氏。
アルパイン・クライミングのプロフェッショナルであり、ビッグウォールをソロで登攀することにかけては随一の人物だ。
登頂を目的とし、岸壁を自らの四肢と道具を使って登攀していくのがアルパイン・クライミング。
これにはフリークライミングだけではなく、アイスクライミングや道具を使った人工登攀など、総合的なスキルが求められる。

7000~8000m級の凍りついた巨大な岸壁を登っていく様子は、文章だけでも圧倒的。
ソロのアルパインスタイルを採用し、巨壁を攻略していく凄さもひしひし伝わってくる。

本書では、ヒマラヤの高峰・ギャチュンカンへの挑戦をメインテーマにしている。
8000m級の高峰が集う場所で、8000mにわずか数十mだけ届かないがために、ほとんど無視されてきたギャチュンカン。
その魅力に山野井氏がとりつかれるまでの様子や、綿密な準備期間、さらに登頂後の様子など長いスパンの物語に仕上がっている。
日常の様子がクライマックスシーンへの下ごしらえとなり、架橋に入るころにはばっちり感情移入。
登攀シーンではドキドキ感が最高潮を迎えるといった仕掛けだ。

本作品がノンフィクションであることも驚きなのだが、雪山との戦いを淡々と描く様が、物語をよりリアルに感じさせてくれる。
クライミングのことを知らない自分でも充分に理解できるだけの解説を備えており、クライミングの世界を垣間見られる楽しさも味わわせてくれる。

野外活動が好きな人に限らず、男には総じてうけそうな野生を感じる一冊。
2008年に読んだノンフィクションの中で、最も面白い作品だった。


参考:
山野井泰史 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E9%87%8E%E4%BA%95%E6%B3%B0%E5%8F%B2


アルパイン
http://climbing.x0.com/yamanoi-report.htm


アルパイン・クライミング - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0



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