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[読書]宅配便のしくみ 

宅配便業界の内側を懇切丁寧に解説してくれる一冊。
すでに業界に詳しい人には必要性は薄いかも知れないが、色々な業界のことを知るのが好きな人には適した本だ。
どのページを開いても図解があるところが懇切丁寧で素敵。

冒頭では業界全体の様子を俯瞰する。
昔の物流業界では、法人向けの大規模な大量物流が普通だった。
そんな中で個人向けの宅配便がビジネスとしていける!と考える人はほとんどゼロ。
個別に細やかなカスタマイズをしてサービス展開をするには設備投資と人件費がかさみ、利益が出るとは思われなかったのだ。

そこを工夫と努力により立派なビジネスに変えたのが各宅配便業者。
ビジネスになると分かり、当初は会社が乱立したようだが、今では淘汰が進んでいる。
その淘汰と進化が進むにつれ、研ぎ澄まされた特徴を備えた。
大手三社で言えば次のようになっている。
  • ヤマト
    個人宅配。サービスドライバは正社員にこだわり、高品質なサービスを目指す。
  • 佐川
    企業間物流に強く4トントラックによる中~大規模の物流が得意。
  • ペリカン(JPエクスプレス)
    国策企業。同じ経緯で民営化されたJRとのつながりが強い。

宅配便事業は頭打ちだといわれ続けているにも関わらず、成長を続けているのが一番の驚きだった。

これらの業界俯瞰の後は、各サービスを支える裏側を明らかにしてくれる。
詳細は本書を当たってもらうとして、興味深かったのは以下の項目。
  • 集荷サービス
  • 人件費が高く、利益率の低いサービスを如何にしてビジネス化しているか
  • ラストワンマイルの努力
  • 外資系企業の脅威にさらされながらのビジネス展開(先日ヤマトが中国に進出しましたね)
  • 公共性の大きな事業ならではの配慮
  • 体制作り
  • 宅配便事業を支える情報システム

特に体制作りと、情報システムは考えさせられる部分が多く、参考になった。

現場への権限委譲を進め、金銭によるインセンティブでモチベーションを高く保つ、マネジメント。
(今の若い人たちの価値観に合わないので、今後の展開がとても気になる)
各ドライバが情報端末を持っていることを考えると、かなりのトランザクションをさばく必要がある、情報システム。
規模が大きく、リアルタイム性も求められる上、同時に非同期のバックアップも重要。
ミスがすぐわかるようにチェックディジットを採用しているのも面白い(クレジットカードなども同じような仕組み)。

個人間取引の需要が高まっていく中、まだまだチャンスが潜んでいそうだと思わせる、面白い業界だと感じた。
業界について知ることが出来る上、知らなかったサービスに出会うこともあり、実生活で役立つ一冊ともいえる。


  • [2010/02/26 20:32]
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コメント

マウスは赤帽で運んでた

大事なものは佐川で送るな、という話を聞いたのが5年くらい前ですが、
この説明でなんとなく納得しました。

赤帽のような老舗が、今ではむしろニッチェなニーズに
追いやられていることに業界のシビアさを感じます。
あとはバイク便とか。あれはあの規模だからできていることで、
とにかく目茶苦茶危ないみたいですな。車の間をすり抜けたりしているから、
東京のオフィス街で事故に巻き込まれている自転車はたいがいバイク便のそれだ、
とタクシーの運転手から聞いたことがあります。

生き残りが厳しい業界とはいえ、コンプライアンスが悪ければ
やはり淘汰されてしまうでしょう。ぜひとも安全を期してほしいものです。

佐川は何となくそんな風に言われますよね。
安くて早いけど、品質には目をつぶるというか。

スピードや低価格追及が行き過ぎて、その結果事故が増えるんじゃ仕方ないですから、その辺の見極めはマネージャの腕の見せ所でしょうね。
やりがいはありそう。

ちなみに赤帽は使ったことがありません・・!

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