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[読書]量子が変える情報の宇宙 

最近になってようやく気づき始めたが、どうやら科学書が好きらしい、わたくし。
量子論に関する本はこれまでも何冊か読んでいたのだけど、最近出版された本なので最新動向が盛り込まれていないかなと期待して読んでみた。
しかし、際立って目新しいと思えるようなものは無く、若干物足りない感じでした。
とはいえ、全体としては量子論が確立されるまでの流れを追ってよくまとまっていますし、多くの短い章で構成されているため話題が豊富な上に読み進めやすいです。

以下は、内容についてメモ。

“ブラックホール”などセンセーショナルなネーミングセンスをもつ理論物理学者ジョン・アーチボルト・ウィーラーが提示している、5つの「真のビッグ・クエスチョン」。
  1. いかにして存在したか
    世の中が無ではなく、物質が存在している理由は?
  2. なぜ量子か
    なぜ微小な世界は古典力学ではなく、量子力学に支配されているのか?
  3. 参加型の宇宙か
    自らが認識することで宇宙を形作っているのか?(つまりそこにあるものではなく、観測して初めて存在するのか)
  4. 何が意味を与えたか
    意味という概念の定義は?
  5. ITはBITからなるか
    全てのIT、すなわち物質世界はBIT(情報)からなるのか?


本書を読み終わったとき、これらの「真のビッグクエスチョン」の言わんとすることが、ぼんやりと見えてくる。
そんなからくりが仕掛けられている構成。
現代科学がどのような解釈を示すのか、気になる方は通読を。


今まで知らなかった!という内容もいくつかあった。
  • 情報技術にかかるコスト
    2グラムのコンピュータチップ一個を作るために、重さにして36倍の化学物質と80倍の燃料と、1600倍の水が必要
  • ランダム性
    全ての数のパターンを集めたチャンパーナウン数:0.1234567891011121314・・・。
    原点の少し右にプロットされるこの数が全ての情報を含んでいるのか。
  • 情報の上限速度
    実験により、負の経過時間が測定された。
    つまり“入力よりも早く結果が分かる”ことが確かめられている。
  • ランダウアの原理
    計算プロセス中でエネルギーが熱となって放熱されるのは、情報を“破棄”する時である。
    しかし、逆向きに処理を走らせれば初期状態に戻せることが証明され、コンピュータの進化が熱法則による制限を受けることはないことが示された。
  • ブラックホール
    ブラックホールにより情報が失われる。失われた情報はどこへ行くのか。
    情報が本当に消失すると、エントロピー保存則を破ることになるのでどこかに保存されているはず。
    ちなみに、ブラックホールが保存できる情報量の理論的最大値は、1cm^3あたり10^65ビットらしい。
  • ザイリンガーの原理
    シャノン情報量の不備を指摘。
    暗黙の了解で測定前から状態は決定されていると見なしている点が問題である。
    実際には測定するまで値は分からないし、測定の順序にも影響される。
    「総情報量」を提起している。


各章がコンパクトであるため、若干消化不良感が否めないのは確か。
他の書籍での下地があると、より多くの理解が得られると思います。


量子が変える情報の宇宙
ハンス・クリスチャン・フォン=バイヤー 水谷 淳
日経BP社 (2006/03/23)

  • [2006/07/25 08:11]
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