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[読書]共感覚者の驚くべき日常 

原作は1993年。やや古い書籍である。
邦訳版は2002年に出版されている。
ちょっと間が空いているが、そのころ日本で脳科学ブームがあったんだっけ?

共感覚とは、ある刺激が同時に他の感覚も刺激するような感覚を指す。
つまり、音を聞くと色が見えたり、何かを食べると味覚と同時に何か物体を触っているような感覚を覚えたりするのである。
この感覚を持ち合わせる人は思ったよりも多いらしく、中でも音が色を見せる「色聴」を持つ人は多いらしい。

本書の物語は、脳科学者が共感覚者と出会い、謎を解明して行く形で進められる。
従って、気軽に読める内容になっており、事前知識が無くてもすんなり読み進められるのがよい所だ。

脳科学の分野に触れる機会は極めて少ないため、知らないことも多かった。
ほぅ、と思った点を以下に。
  • 意識と動作
    行動を起こす際、脳では一秒くらい前から準備をしている。
    即ち、自分で行為を意識する前から、脳では活動を開始しているのである。
    例えば指を動かす場合、自分が意識して動かしていると思いがちだが、自分で動作を意識する前から、脳では指を動かす指令が飛ぶなどの準備が始まっている。
  • 情動と理性
    皮質は現実のモデルを包含し、外界に何が存在するかを分析するが、その情報の突出性を決定するのは辺縁脳である。
    つまり、膨大な情報から必要なものだけを選択・認識するのは、情動を司る辺縁脳だということだ。
    したがって、私たちの行動を究極的に形成するのは情動的な評価であり、理屈で考えているのではない。
  • 機能の局在化
    神経インパルスの流れは直線的ではなく、並列的、分散的、多重的である。
    情報を伝達する経路も、神経だけではなく並列的に動作しているらしい。
    また機能の局在化は一対一ではなく、分散システムとして考えられている。
    分散システムは多数対一のマッピングであり、ある脳部位が多数の機能に寄与しているのである。

共感覚の謎を追う中でこれらの事柄が判明し、最後には共感覚の持ち主の脳がどのように活動しているのかが分かる。
共感覚自体だけでなく、その感覚の持ち主の様子や脳の活動が気になる方は一読をオススメする。
やや古い書籍なので、今ではさらに多くのことが分かっていると思う。

自分の関わらない分野の本を読むと、新たな発見が多くてとても面白いですね。


参考
共感覚 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%B1%E6%84%9F%E8%A6%9A



共感覚者の驚くべき日常―形を味わう人、色を聴く人
リチャード・E. シトーウィック Richard E. Cytowic 山下 篤子
草思社
売り上げランキング: 52,236

  • [2006/10/30 09:10]
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