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[読書]人類の足跡10万年全史 

人類の歴史はどこから始まり、地球上を殖民する経緯はどのようなものだったのだろうか。
この疑問を完全に解明することは未来永劫無理なのかもしれない。
しかし本書では、この難解な問題に遺伝工学の観点から果敢に挑み、これまでに得られた知見をまとめている。

問題だったのは、自分が世界史と地理に疎い点が災いし、正直言って難解だったところ。
人類史や世界史を勉強している人にとっては、丁度よいレベルかもしれない。
もちろん用語などは懇切丁寧に解説されているため、じっくり読めばちゃんと理解できる。
裏を返せば、じっくり読まなきゃ分からないとも言えるのだけど。


聖書に出てくる人類の祖、アダムとイブ。
ダーウィンの進化論によれば、我々の祖先をずっとさかのぼると、現実に人類の祖に行き当たる。
遺伝子の解析に加え、その他の分析手法も駆使した結果、人類がもともと住んでいた地域がアフリカであることは、ほぼ間違いがないらしい。
もちろん細かな見た目や、脳みその大きさが、現代人とは異なるのだけど。

長い歴史の中で、アフリカを出る道とそこから世界中に散らばってゆく手段はいくつかあり、脱出したはいいものの全滅してしまった人達もいる。
その道のりは、特に氷河期に大きな影響を受けており、海面の高さや寒冷地帯によって断絶された地域ができるなど、祖先の歩みを阻んできた。
現在では多様な人種が地球上に存在するように、地球上を殖民する途中で、祖先たちはいくつもの枝分かれを繰り返している。
その歴史を辿れるというだけでも、本書は貴重といえよう。

また、今の人類は一時に比べ、脳や身体の大きさはむしろ小さくなっているそうだ。
エネルギーの観点から、小型化を選んだのだろうか。
今の人類も発展途上であることを感じさせる点だ。

一方では、これだけ繁栄している人類でも、アダムとイブという同じ祖を持っているがために弱点を抱えているそうだ。
それは遺伝子の多様性が希薄になっているために、驚異的な破壊力をもつ伝染病により死滅を招くなど、地雷を抱えているそうである。

本書とは関係ないが、驚くべきことにアメリカ人の半分くらいが進化論を信じておらず、人間は神によって作られたと信じているそうだ。(どこまでが本当かは知らないけど)
少なくともキリスト教信者の多い国ではあるから、そんな一面はあるのだろう。
キリスト教の力の強い文化圏で、人類の歴史を探る研究者がどのような扱いを受けているのかが気になるところ。

このように本書を一読すると、人類の歴史を紐解くアプローチを通して、多くの考察が得られることが分かる。


人類の足跡10万年全史
  • スティーヴン オッペンハイマー、仲村 明子
  • 草思社
  • 2520円
Amazonで購入
書評/サイエンス

  • [2007/11/13 08:37]
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