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[読書]アラビアの夜の種族 

壮大なスケールで物語を展開するファンタジー。
タイトルからも推測できるが、舞台はアラブ周辺のイスラム圏だ。

圧巻のページ数もさることながら、その量に見合うだけのスケールで物語が展開される。
約1000年に渡る時間の中で主人公を3人出現させ、それぞれのストーリを無駄なく絡ませているのだ。
主人公たちの生い立ちは似ているようで、全くの異質のようにも思える。不思議な感覚だ。

ファンタジーにありがちな魔王退治のフレームワークに則っているのだけど、どのようにして魔王が誕生するのか、また正義と悪の立場がどのように醸成されるのかが見所だと感じた。
どの登場人物に入れ込むかによって、物語のとらえ方は大きく異なると思う。

近年、目にするファンタジーといえば映画化が進められているハリーポッターやロードオブザリング(指輪物語)、ナルニア国物語あたりだろうか。
これらは魔法の世界で爽快感のある展開が目白押しといった感じだが、“アラビアの夜の種族”は対照的にドロドロとした展開が目白押しだ。
爽快感のある展開がなかなかやってこないので、そこに至るまでのあまりに暗い展開にやられ、億劫になってしまう人もいるかもしれない。
逆にいえば、ハリウッド映画のような華々しさを求めないようなタイプの人にはうってつけの一冊といえる。

根底にあるのがイスラムの文化なので、日本人が読んでも完全に理解はできないのかもしれないけど、知らないからこそ学ぶことも多い。
一神教の文化だからこそ味わえる、神や悪魔への強烈な語り口を堪能しよう。

本書のベースは「The Arabian Night-breeds」の英訳本であるらしく、翻訳し装飾を施したのは古川日出男である。
古川日出男の著作には初めて触れたが、文章の微細な点まで拘りを感じるし、文化圏の隔たりを考慮した注釈には好感を持てた。


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  • [2008/07/12 00:57]
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